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「めっきに傷が入ってしまったけれど、補修しないといけない?」と疑問に思われたことはありませんか?
建築鉄骨や橋梁、プラント設備などのめっき製品は、施工中や運搬時の衝撃、吊り治具との接触、溶接作業などによって傷が生じることがあります。
傷を見つけた際に、補修するべきか判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
めっきの傷は、その深さや鉄素地の露出状況によって適切な補修方法は異なります。
誤った方法で補修すると、本来の防食性能を十分に発揮できなくなるため、注意が必要です。
本記事では、めっきの浅い傷と深い傷の見分け方から、それぞれに適した補修方法、補修剤の選び方まで詳しく解説します。
現場でめっきの補修を検討されている方は必見です。
めっきの傷はすべて補修が必要?
めっきの大きな特徴の一つは、亜鉛が鉄より先に腐食する「犠牲防食作用」を持っていることです。
表面に細かな擦り傷が付いたとしても、めっき層が十分に残っていれば、周囲の亜鉛が鉄を保護して、すぐにはさびません。
一方で、傷が深く鉄素地まで達している場合は注意が必要です。
鉄素地が露出すると、犠牲防食だけでは十分に保護できない場合があり、長期間使用するうちにさびが進行しやすくなります。
深い欠けや凹みを塗料だけで補修しようとすると、凹部の塗膜が薄くなり、防食性能や外観が十分に確保できないこともあるので、注意が必要です。
めっきの傷は一律に補修の要否を判断するのではなく、「傷の深さ」と「鉄素地が露出しているかどうか」を確認したうえで、適切な補修方法を選択することが大切です。
まずはめっきの傷の深さを確認|浅い傷と深い傷の見分け方
補修方法を選ぶ前に、めっき面の傷の状態を確認しましょう。
左側の写真が「浅い傷」、右側の写真が「深い傷」です。
それぞれの傷の特徴について、以下で確認していきましょう。
浅い傷の特徴
浅い傷とは、表面に擦り傷や線傷が付いているものの、めっき層が十分に残っている状態を指します。
凹凸はほとんどなく、鉄素地も見えていません。
このような傷は運搬中の擦れや軽微な接触などで発生することが多く、防食性能への影響は比較的小さいと考えられます。
ただし、傷の範囲が広い場合や、膜厚が局所的に薄くなっている部分は、防食性能を補う目的での補修が必要です。
深い傷の特徴
深い傷とは、めっき層が欠けて鉄素地が露出している状態や、凹み・欠けが確認できる傷のことです。
強い衝撃でできた深い凹みや、溶接スパッタによる欠けなど、塗料だけでは十分な補修が難しいケースもあります。
深い傷は、防食性能だけでなく仕上がりや外観にも影響するため、傷の状態に応じた適切な補修剤を選ぶことが大切です。
判断に迷ったときのチェックポイント
傷の判定に迷った場合は、次のポイントを確認しましょう。
鉄素地の露出や凹凸の有無が、補修方法を選択する際の重要な判断基準になります。
確認ポイント
判断
かすり傷・線傷のみ
浅い傷
鉄素地が見えている
深い傷
凹凸がある
深い傷
めっきが欠けている
深い傷
補修方法は「傷の深さ」で選ぶ
めっきの傷は、深さによって適した補修方法が異なります。
無理に一つの補修剤で対応しようとするのではなく、下の表のとおり、傷の状態に合わせて選択することが大切です。
傷の状態
補修方法
推奨の補修剤
浅い傷・薄膜部
塗料による補修
有機ジンクリッチペイント
鉄素地が露出した傷(塗装で対応可能な範囲)
塗料による補修(膜厚管理が重要)
有機ジンクリッチペイント
凹凸が残る深い傷・欠け
パテによる充填・成形
ジンクパテST
浅い傷の補修方法|有機ジンクリッチペイント
めっき面に浅い傷がある場合は、有機ジンクリッチペイントでの補修がおすすめです。
上記について、掘り下げて確認していきましょう。
対象となるめっきの傷と鉄素地の露出有無による違い
有機ジンクリッチペイントは、擦り傷や薄膜部など、塗料による補修が適した傷に使用される補修剤です。
鉄素地が露出していない場合は、めっき層が残っているため、塗料は防食性能を補強する役割を果たします。
この場合は、薄く均一に塗布することで補修効果が期待できます。
一方、鉄素地が露出している場合は、補修塗膜が犠牲防食機能を担うため、規定の膜厚を確保することが大切です。
膜厚が不足すると、防食性能を十分に発揮できない可能性があります。
有機ジンクリッチペイントの特徴
有機ジンクリッチペイントは、高濃度の亜鉛末を配合した補修塗料です。
乾燥後の塗膜が犠牲防食作用を発揮し、補修部の耐食性を回復・補強します。
既存のめっき面や鉄素地への密着性に優れ、刷毛・ローラー・スプレーなど現場の施工条件に応じた塗装方法を選択できます。
乾燥も比較的早いため、補修後の工程へ移行しやすい点もメリットです。
日新インダストリーでは、用途に応じた有機ジンクリッチペイントを取り揃えています 。詳しくは以下よりご確認ください。
■日新インダストリーの有機ジンクリッチペイントはこちら
補修手順の参考例
有機ジンクリッチペイントによる補修で、めっきの防食性能を適切に補うためには 、以下の手順に沿って対応しましょう。
各工程を適切に実施し、十分な乾燥時間を確保することが、補修箇所の長期的な耐久性に直結します。
すべての工程が完了した後は、塗膜が指触乾燥するまで接触や衝撃を与えないよう注意してください。
深い傷・欠けの補修方法|ジンクパテST
めっき面に深い傷や欠けがある場合は、パテ状の補修剤であるジンクパテSTがおすすめです。
それぞれを以下で確認していきましょう。
対象となるめっきの傷について
ジンクパテSTは、塗料だけでは補修しにくい深い凹みや欠けに適した補修剤です。
切断端面の荒れ、鋭利な衝撃で生じた深い傷などでは、塗料だけでは凹凸が残りやすく、塗膜も均一になりません。
このような場合は、パテで形状を復元してから補修することで、防食性能と仕上がりの両立が期待できます。
ジンクパテSTの特徴
ジンクパテSTは、亜鉛末を配合したパテ状の補修剤です。傷に充填して形状を整えることができ、硬化後は補修部にも犠牲防食作用を発揮します。
パテ状のため深い欠けや凹みにも施工しやすく、補修後に上塗り塗料を必要としないため、現場で効率よく補修を行える点もメリットです。
ジンクパテSTは、日新インダストリーが試行錯誤して完成させた商品となります。以下で誕生秘話を紹介していますので、ぜひご覧ください。
参考記事:ジンクパテST誕生秘話!試行錯誤の末に完成したニッチ商品
補修手順の参考例
深い傷や欠けは、塗料だけでは凹凸が残りやすいですが、ジンクパテSTで凹凸を埋めて形状を復元することで、高い防食性能と仕上がりを両立できます。
施工時は素地調整を徹底し、パテの硬化時間を守ることが、長期的な耐久性を維持する鍵です。
以下が補修手順ですので、参考にしてください。
補修剤の選び方に迷ったときの判断基準
補修剤の選定に迷った場合は、次の表を目安にすると判断しやすくなります。
傷の状態
推奨補修剤
擦り傷・線傷
有機ジンクリッチペイント
めっき層は残っているが膜厚が不足している
有機ジンクリッチペイント
鉄素地が露出しているが凹凸は少ない
有機ジンクリッチペイント(膜厚管理が重要)
凹みや欠けがある
ジンクパテST
補修剤は「深い傷だから必ずパテ」「鉄素地が見えたら必ずパテ」と単純に判断するのではなく、凹凸の有無や塗料で対応できる範囲かどうかを総合的に判断しましょう。
判断に迷った場合、日新インダストリーまでお問い合わせいただければ、アドバイスが可能です。
めっきの傷の補修なら日新インダストリーまでお問い合わせください
めっき面の傷は、浅い傷と深い傷で適した補修方法が異なります。まずは傷の状態を確認し、鉄素地の露出や凹凸の有無を把握することが大切です。
浅い傷や薄膜部には有機ジンクリッチペイント、凹凸が残る深い傷や欠けにはジンクパテSTを使用することで、防食性能の回復と良好な仕上がりが期待できます。
日新インダストリーでは、溶融亜鉛めっき補修剤の製造・販売だけでなく、補修方法や製品選定に関する技術サポートも行っています。
補修剤の選定や施工方法でお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。
製品カタログ(pdf)
※フォーム入力なしでダウンロードいただけます。
※紙面の郵送も可能です。
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