コラム

COLUMN
使用方法
2021/06/29
専用シンナーじゃなきゃだめ?

溶剤系の塗料を使用する際に薄めて粘度をさげたいとき、シンナーを使用します。
ほとんどの塗料には、その塗料に合った専用シンナーが用意されています。
そのため、使用する塗料の種類が増えれば、必要な手持ちのシンナーも増えてしまいます。
では専用ではないシンナーは使用できるのでしょうか。


答えはNoです


ここでは、使用できない理由、使用するとどうなるのかを解説していきます。


そもそも塗料には何が入っているのか
塗料の構成は大まかに分類すると
塗膜になる成分⇒樹脂・顔料・添加剤
塗膜にならない成分⇒溶媒
という風に分けられます。

溶剤系塗料の場合、塗膜にならない成分(揮発分)は溶剤であり、
シンナーは主にこれらが揮発して塗りにくくなってしまった際に使用するものです。



シンナーには種類がある
「シンナー」と一言で言っても、様々な分類に分かれ、メーカー・製品により配合は異なります。
専用シンナーはその塗料の性質に合わせた設計がされており、
不適合なシンナーを使用すると相性や溶解力の要因から分離や凝集などの不具合が生じるため、
塗料とシンナーは常にセットで考えることが重要とされています。


・塗料用シンナー
ミネラルスピリットと呼ばれる脂肪族炭化水素を主成分とした
弱溶剤塗料を薄めるときに使用するシンナーです。
「トシン」、「ペイントうすめ液」という名前で呼ばれることもあります。
比較的溶解力が弱く、乾燥が遅いことが特徴です。


・ラッカーシンナー
芳香族炭化水素系(トルエン、キシレン等)、ケトン、エステルを主成分とした
ラッカー塗料を薄めるときに使用するシンナーです。
溶解力が強く、乾燥が早いことが特徴です。


・その他合成樹脂シンナー
ウレタン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、アクリル樹脂塗料などには、
各種樹脂ごとに希釈用シンナー(ウレタンシンナー、エポキシシンナー、アクリルシンナーなど)があります。



実際に不適合シンナーを混ぜると不具合が起きるのか
当社の技術部隊が試験してみました。

試験に使用するのは
実際に塗料に使用している樹脂です。

専用シンナーじゃなきゃだめ?黄みを帯び透き通った液体です。
こちらに専用シンナーと専用でないシンナーを混ぜて試験してみます。

専用シンナーじゃなきゃだめ?このように希釈したい塗料に適さないシンナーを入れると、
攪拌しても分離や濁りが発生します。
結果、塗装時や塗膜に不具合が出る恐れがあり、
塗装不良や本来の塗膜性能を得られない可能性があります。

 

専用シンナーじゃなきゃだめ?専用シンナーを使用すると分離、濁りは発生せず、
品質を保持したまま塗料を使用することが出来ます。

専用シンナーじゃなきゃだめ?比較してみると一目瞭然。


塗料の品質を確保するためにも、
専用シンナーを使用することが必須であると試験で確認できました。

なお当社製品は、すべて塗装に適した粘度で設計しており希釈は不要です。
溶剤が揮発し粘度があがった際は、専用のうすめ液で粘度を調整してください。
ガン塗装される場合は塗料重量の10%以下で希釈してご使用ください。

・ジンクZ96 ・スーパージンク ・ラスタージンク
・ガルバーコート ・マザックス®

⇒ジンクシンナーN をご使用ください。

 
・ジンクプラスネオS ・ジンクプラスネオL ・ジンクプラスネオA  
・ジンクプラスM ・マザックス®ネオ

⇒ジンクプラスシンナーR をご使用ください。

・変性エポNEXT
⇒変性エポシンナー をご使用ください。


以上、シンナーを使用する際は、専用シンナーを適正量でご使用ください。

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