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工場や設備などの鉄部や鋼材のさびを補修する際、「ホームセンターで手軽に購入できる一般向けの塗料ではなく、工業用塗料を使わないといけないの?」と迷ったことはありませんか?
工業用塗料にはさまざまな種類があり、塗装する素材や使用環境、求められる性能によって適した製品が異なります。
本記事では、工業用塗料の基本的な種類や用途、建築用塗料や一般向け塗料との違いをわかりやすく解説します。
鉄部や鋼材の補修で工業用塗料を選ぶ際のポイントについても紹介しますので、塗料選びに悩んでいる方は必見です。
工業用塗料とは?
工業用塗料とは、主に工業製品や部品、設備などの産業分野で使用される塗料の総称です。
自動車や建設機械、家電製品、鋼製家具など、さまざまな製品の塗装に使用されており、さびを防ぐ、耐候性を高める、熱や薬品への耐性を持たせるなど、用途に応じた性能が求められます。
それぞれを掘り下げて確認していきましょう。
工業用塗料の用途
工業用塗料は、以下のようにさまざまな産業分野で使用されています。
工業用塗料は、対象となる素材や製造工程、使用環境などに合わせて選定されます。
例えば、屋外で使用する鋼材であれば防錆性や耐候性、加熱工程をともなう製品であれば耐熱性など、必要な性能を考慮することが大切です。
工業用塗料の主な種類
工業用塗料は、ひとつの基準だけで分類されるわけではありません。
塗料のタイプ、樹脂の種類、塗装方法、乾燥方法で代表的なものを分類した表が以下となります。
分類の軸
主な種類
概要
塗料のタイプ
溶剤系、水系、粉体など
塗料に含まれる溶媒や状態による分類
樹脂の種類
アクリル、ウレタン、エポキシなど
塗膜を形成する樹脂による分類
塗装方法
吹付け、電着など
塗料を素材に付着させる方法による分類
乾燥・硬化方法
常温乾燥、焼付けなど
塗装後に塗膜を形成する方法による分類
これらはそれぞれ別の分類軸であるため、例えば「溶剤系のウレタン塗料」や「水系のアクリル塗料」のように、複数の分類を組み合わせて表現することもあります。
どの塗料を使用するかは、素材や使用環境だけでなく、求められる性能、塗装設備、乾燥・硬化条件などを踏まえて決めることが大切です。
工業用塗料と建築用塗料・一般向け塗料の違い
項目
工業用塗料
建築用塗料
一般向け塗料
主な用途
工業製品、部品、設備など
建物の外壁、屋根、鉄部など
DIY、小規模な補修など
主な施工場所
工場、製造現場など
建築現場など
一般家庭など
重視される性能
防錆性、耐候性、耐熱性、耐薬品性など用途に応じて選定
耐候性、防水性、意匠性など
施工しやすさ、扱いやすさなど
塗装方法
吹付け、焼付け、電着など
吹付け、ローラー、刷毛など
ローラー、刷毛、スプレーなど
上の表は、工業用塗料と建築用塗料・一般向け塗料を比較したものです。
ただし、これらは明確に線引きされているわけではありません。例えば、一般向け塗料が設備の補修に使われることもあります。
そのため、「工業用だから性能が高い」「一般向けだから性能が低い」と単純に考えるのではなく、何に塗るのか、どのような環境で使用するのか、どのような施工をするのかを基準に選ぶことが大切です。
なぜ工業用塗料ではJIS規格が関わるのか?
工業用塗料を調べていると、「JIS K 5552」や「JIS K 5553」といった規格を目にすることがあります。
JIS(日本産業規格)は、製品やサービスなどについて、品質や性能、試験方法などを定めた国家規格です。
工業用塗料でJISが関わるのは、公共工事などの仕様書で、使用する塗料の品質基準としてJISが引用されることがあるためです。
仕様書でJISへの適合が求められている場合、その条件を満たす塗料を選ぶ必要があります。
例えば、ジンクリッチペイントには、JIS K 5552「ジンクリッチプライマー」やJIS K 5553「厚膜形ジンクリッチペイント」といった規格があり、塗料の種類に応じて品質や性能などについて定められています。
ただし、すべての工業用塗料にJIS規格があるわけではなく、JIS規格がある種類の塗料でも、すべての製品がその規格の認証を受けた製品(JISマーク表示品)とは限りません。
そのため、塗料を選ぶ際はJIS規格の有無だけで判断せず、使用する場所や素材、求められる性能、仕様書で指定されている条件もあわせて確認しましょう。
工業用塗料を選ぶときのポイント
工業用塗料を選ぶ際は、塗料の性能だけを見るのではなく、塗装する対象や使用環境、施工方法などを確認することが大切です。
特に、次の4つのポイントを整理すると、用途に合った塗料を選びやすくなります。
選定ポイント
確認すること
塗装する素材
鉄・鋼材・アルミニウム・溶融亜鉛めっきなど、何に塗装するのかを確認。既存の塗膜がある場合は、塗膜との相性も確認が必要。
使用環境
屋内・屋外の違いや、雨、紫外線、温度変化、薬品などへの接触を確認する。
求められる性能
防錆性、耐候性、耐熱性、耐薬品性など、塗装後に必要となる性能を確認する。
施工方法・施工条件
工場設備で塗装するのか、現場で刷毛・ローラーを使って補修するのかを確認する。乾燥時間の確認も必須。
工業用塗料は「新設」と「補修」で選び方が変わる
工業用塗料を選ぶときに見落としやすいのが、「新設」と「補修」の違いです。
新設の場合は、工場内の塗装設備や乾燥設備など、一定の条件を整えたうえで施工できます。
一方、補修の場合は、施工場所や天候、既存塗膜の状態など、さまざまな制約があります。
それぞれを具体的に確認していきましょう。
新設用の塗料を補修にそのまま使えるとは限らない
工場のラインで使用する塗料は、専用の塗装設備や乾燥設備など、一定の施工条件を前提としている場合があります。
そのため、新設時に問題なく使用できる塗料であっても、現場補修にそのまま使えるとは限りません。
例えば、焼付塗料は塗装後に加熱して塗膜を硬化させるため、専用の乾燥設備を用意できない現場では施工が難しくなります。
また、既存の塗膜が残っている場合は、新たに塗る塗料との密着性や相性も確認する必要があります。
現場で補修する場合は、刷毛やローラーで施工できるか、常温で乾燥できるか、既存塗膜の上から施工できるかなど、実際の施工条件に適した塗料かどうかを確認することが大切です。
現場補修では施工性も重要
現場で設備や鋼材を補修する場合は、実際に施工しやすいかどうかも重要です。
刷毛やローラーで施工できるか、希釈が必要か、乾燥にどの程度の時間がかかるかなどを確認しておきましょう。
また、施工場所の温度や湿度によって乾燥時間が変わる場合もあるため、選定する塗料が現場の環境に適しているか確認することも大切です。
設備を長時間停止できない現場では、施工性や乾燥性まで考慮して塗料を選ぶことが、スムーズな補修作業につながります。
溶融亜鉛めっきの傷・さびを補修する場合は?
鉄部の防錆対策として、溶融亜鉛めっきが施されている設備や鋼材もあります。
溶融亜鉛めっきは、鉄鋼材料の表面に亜鉛の皮膜を形成することで、鉄を腐食から保護する方法です。
しかし、輸送や施工時の傷、現場での切断・溶接などによって、めっき面が損傷することがあります。
損傷した部分をそのままにすると、そこから腐食が進行する可能性があるため、適切な補修が必要です。
このような場合は、塗料の種類だけで判断するのではなく、溶融亜鉛めっき面への適性や補修方法を考慮して塗料を選ぶことが大切です。
溶融亜鉛めっきの補修に使用される工業用塗料の一つに、ジンクリッチペイントがあります。
ジンクリッチペイントは、亜鉛粉末などを含む防錆塗料で、鉄部の防錆や、溶融亜鉛めっきが損傷した部分の補修に使用される塗料です。
日新インダストリーのジンク塗料製品一覧
自分に合った工業用塗料を選ぶには?
工業用塗料を選ぶ際は、まず塗装する素材や用途を整理し、新設か補修かを確認することが大切です。
特に現場での補修では、既存塗膜との相性や施工方法、乾燥時間なども考慮する必要があります。
こうした条件を整理したうえで、用途に合った工業用塗料を選びましょう。
現場補修に適した工業用塗料という選択肢
工業用塗料には、工場の製造ラインで使用するものだけでなく、鉄部や鋼材の補修など、現場での用途に適した製品もあります。
日新インダストリーの「有機ジンクリッチペイント」は、亜鉛末を豊富に含んだ防錆塗料で、鉄部や溶融亜鉛めっきの補修などに適した塗料です。
刷毛やローラーで施工できるのはもちろんのこと、誰でも簡単に塗装できるエアゾールスプレータイプもあり、現場補修に適しています。
製品カタログ(pdf)
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※紙面の郵送も可能です。お電話かフォームよりお気軽にお問い合わせください。
現場補修の塗料選びにお困りの方は、日新インダストリーまでお気軽にお問い合わせください。補修に最適な工業用塗料をご紹介いたします。