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「腐食の原因を知って、しっかりと対策をしたい!」とお考えではありませんか?
橋梁や鉄塔、建築鉄骨などの鋼構造物は、私たちの社会インフラを支える重要な存在ですが、屋外で使用される鋼材は常に風雨や紫外線、飛来塩分などの影響を受けており、時間の経過とともに腐食(さび)が進行します。
腐食は見た目の問題だけでなく、構造物の強度低下や安全性の低下にもつながるため、適切な補修と防食対策が欠かせません。
本記事では、鋼材が腐食する原因や進行メカニズム、補修方法、防食技術の基礎についてわかりやすく解説します。
鋼材の腐食とは?なぜさびが発生するのか
鋼材の腐食とは、鉄が周囲の環境と反応して酸化し、さびへと変化する現象です。
橋梁や鉄塔などの鋼構造物は長期間屋外で使用されるため、腐食を完全に避けることはできません。
まずは鋼材腐食の仕組みと風雨の影響について、確認していきましょう。
鋼材腐食の基本メカニズム
鋼材の腐食は、水分と酸素が存在する環境で発生する電気化学反応によって進行する現象です。
鉄は水分に触れると電子を放出して鉄イオンとなり、同時に酸素と水が電子を受け取って反応します。
その結果として生成されるのが、酸化鉄、いわゆる「さび」です。
生成したさびは多孔質であるため、水分や酸素を内部に取り込みやすく、腐食がさらに進行する原因となります。
このため、初期段階のさびであっても放置は禁物です。
鋼構造物が風雨によって腐食しやすい理由
橋梁や鉄塔、建築鉄骨などの鋼構造物は、長期間にわたって風雨にさらされることで腐食が進行します。
特に腐食を加速させる要因となるのが、雨による「濡れ」と晴天時の「乾燥」が繰り返される乾湿繰り返し環境です。
鋼材表面が濡れると電気化学反応が発生しやすくなり、乾燥時には酸素が供給されることで腐食反応が継続します。
このサイクルが何度も繰り返されることで、さびは徐々に内部へと進行していくのです。
鋼材腐食が進行しやすい環境
鋼材の腐食速度は設置環境によって大きく異なります。特に注意したいのが海岸地域です。
海から飛来する塩分に含まれる塩化物イオンは鋼材表面の保護皮膜を破壊し、腐食を大幅に加速させます。
また、以下のような場所では腐食が進行しやすくなります。
紫外線は鋼材そのものを腐食させるわけではありませんが、防食塗膜を劣化させるため、結果として腐食の進行につながります。
以下の記事では、海からの飛来塩分と腐食の関係や、腐食を加速させる要因について解説していますので、合わせてご確認ください。
参考:海から何kmでさびやすくなる?飛来塩分と腐食速度の関係を解説
鋼材の腐食を放置するとどうなる?
鋼材の腐食は初期段階では見た目の問題に見えるかもしれませんが、放置することで補修費用や安全リスクが大きく増加するので、早期発見・早期補修が基本です。
それぞれを掘り下げて確認していきましょう。
腐食が引き起こすリスク
腐食によって最初に現れるのは塗膜の膨れや赤さびです。進行すると鋼材表面が剥離し、板厚が少しずつ痩せていきます。
鋼材が痩せていくと、本来の強度を維持できなくなり、構造物全体の耐久性にも影響を及ぼしかねません。
特に橋梁や鉄塔などの重要構造物では、腐食による強度低下が重大事故につながる可能性があります。
腐食を放置するリスクとしては、美観が損なわれる他にも、防食機能の喪失、鋼材の断面欠損による耐力の低下、部材落下や破損事故の発生、大規模補修によるコスト増加などが挙げられます。
腐食進行の目安
進行ステージ
状態の目安
参考写真
補修対応
初期(表面さび)
赤さびが点在・表面のみ
ケレン+補修塗装
中期(層状剥離)
塗膜浮き・さびが層状に拡大
部分ケレン+防錆塗装
進行期(断面腐食)
板厚が目視でわかるほど痩せている
断面修復+全面塗装
末期(貫通腐食)
穴あき・亀裂発生
部材交換が必要
上の表は腐食進行のステージをまとめたものです。
初期段階では赤さびが表面に点在する程度ですが、中期になると塗膜の膨れや剥離が発生します。
さらに進行すると鋼材の板厚が目視で確認できるほど痩せていき、最終的には穴あきや貫通腐食が発生します。
初期段階であれば補修塗装で対応できることが多い一方、断面欠損まで進行すると補強工事や部材交換が必要です。
一般的な鋼材と耐候性鋼材の違い
鋼構造物には一般的な鋼材だけでなく、耐候性鋼材が使用される場合があります。
耐候性鋼材とは、表面にできる特殊なさびが保護膜の役割を果たし、腐食の進行を遅らせる鋼材のことです。
一般鋼材では腐食が進行し続けますが、耐候性鋼材は適切な環境下であれば腐食速度を大幅に低減できます。
ただし、「耐候性鋼材=さびない鋼材」ではありません。
飛来塩分が多い海岸地域などでは、保護性さびが形成されず異常腐食が発生することがあります。
そのため、耐候性鋼材であっても定期的な点検は必要です。
鋼材腐食の補修方法
鋼材の補修は、腐食の進行度に応じて適切な方法を選択する必要があります。
一般的な補修の流れは以下のとおりです。
特に重要なのが下地処理です。
どれほど高性能な塗料を使用しても、下地処理が不十分では十分な防食効果は得られません。
上記2点について確認していきましょう。
補修時に重要な下地処理(ケレン)
ケレンとは、鋼材表面のさびや劣化塗膜を除去して、塗装に適した状態に整える作業のことです。
防食塗装の寿命はケレンの品質によって大きく左右されるため、補修工事において最も重要な工程となります。
ケレンには1種から4種までの種別があり、概要は以下のとおりです。
ケレン種別
主な内容
1種ケレン
ブラスト処理による完全除去
2種ケレン
電動工具による除去
3種ケレン
部分的なさび除去
4種ケレン
軽微な清掃・目荒らし
1種ケレンと2種ケレンは、専用の設備や工具が必要なため、現場での補修時には対応できない可能性が高い処理方法です。
現場補修では3種ケレンや4種ケレンが採用されるケースが多く、施工条件に適した塗料選定が重要になります。
塗装による防食
鋼材の防食方法には、さまざまな方法がありますが、既設構造物の補修や維持管理において最も一般的なのが塗装による防食です。
塗装は、鋼材表面に塗膜を形成することで、水分や酸素、塩分などの腐食因子が鋼材へ到達するのを防ぎます。
特に橋梁や鉄塔、建築鉄骨などの屋外構造物は、風雨や紫外線の影響を長期間受け続けるため、適切な塗装による保護が欠かせません。
防食塗装は、鋼材の寿命を延ばし、将来的な補修費用の削減にもつながります。
腐食が軽微な段階で適切な塗装補修を行えば、大規模な補強工事や部材交換を回避できる場合があります。
防食技術の基礎|被膜防食と犠牲防食
防食技術には大きく分けて「被覆防食」と「犠牲防食」があります。
被覆防食は塗膜によって鋼材を覆い、水分や酸素を遮断する方法です。
2液形の変性エポキシ樹脂塗料などが代表的です。2液形の場合、主剤と硬化剤を計量して、混合・撹拌する手間がかかり、配合ミスを起こす可能性もあります。
そこでおすすめなのが、エアゾールスプレー缶タイプの『変性エポスプレーNEXT』です。
スプレー缶の中で2液を混合するシステムであり、計量・混合・撹拌する手間がかかりません。
一方、犠牲防食は鉄より先に腐食する「亜鉛の働き」を利用して鋼材を守る方法となります。
塗膜に傷がついた場合でも、亜鉛が優先的に腐食するため、鋼材の腐食を抑制可能です。
補修用途では、犠牲防食機能を兼ね備えたジンクリッチペイントが有効な手段となります。
鋼材補修に求められる有機系ジンクリッチペイント
鋼材の防食塗装では、ジンクリッチペイントとして無機系と有機系の2種類が広く知られています。
無機系ジンクリッチペイントは優れた防食性能を有する一方で、その性能を十分に発揮するためには1種ケレンや2種ケレンといった高度な下地処理が求められることが一般的です。
そのため、ブラスト処理設備の確保が難しい既設構造物の補修現場や部分補修では、施工上のハードルが高いのが難点です。
一方、有機系ジンクリッチペイントは高濃度の亜鉛粉末を含有しており、バリア防食と犠牲防食の両方の効果を発揮します。
3種ケレンや4種ケレンを主体とする現場補修にも対応しやすく、既設構造物の維持管理に適した防食塗料として広く採用されている塗料です。
橋梁や鉄塔、建築鉄骨、プラント設備など幅広い鋼構造物の補修で採用されており、特に既設構造物の維持管理や部分補修においては、有機系ジンクリッチペイントが有効な選択肢となります。
無機系と有機系の違いについては、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
参考:無機ジンクと有機ジンクは何が違う?1液と2液の違いも解説
鋼材補修なら日新インダストリーまでお問い合わせください
鋼材の腐食は放置するほど補修範囲が広がり、コストや安全リスクも大きくなるので、初期段階で適切な補修を行うことが大切です。
日新インダストリーでは、1液タイプの有機ジンクリッチペイントを中心に取り扱っており、さまざまな鋼構造物の補修や防食についてのお困りごとを解決してきました。
製品カタログ(pdf)
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※紙面の郵送も可能です。お電話かフォームよりお気軽にお問い合わせください。
鋼材補修についてお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
現場環境や補修条件に合わせた最適な防食塗料をご提案いたします。