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豆知識
2025/08/04
露出した鉄筋等に対する除錆・防錆技術について

「露出した鉄筋の補修方法を知りたい!」とお考えではありませんか?

露出した鉄筋は放置しておくと腐食が進むリスクが高く、早急な処置が必要ですが、数多くある技術からどれを選べばよいかわからないという人も多いでしょう

本記事では、国土交通省が公表している試験・比較データに基づき、露出した鉄筋に対する除錆・防錆技術についてわかりやすく解説しています。

露出した鉄筋の補修方法について詳しく知りたい方は必見です。

 

国土交通省による露出した鉄筋の除錆・防錆技術の比較について

日新インダストリーは、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)の「※テーマ設定型(技術型)」における『露出した鉄筋等に対する除錆・防錆技術』について、変性エポスプレーNEXTとアクアシールドスプレーを提案して、選定された実績があります

本テーマは日新インダストリーの2種類及びその他4種類の技術について、土木研究センターにて試験を行い、防錆性能や経済性の比較を行ったものです。

詳細については以下の国土交通省が公表している資料をご覧ください。

国土交通省『露出した鉄筋等に対する除錆・防錆技術』の技術比較表を公表します

※「テーマ設定型(技術公募)」とは、現場ニーズに基づき募集する技術テーマを設定し、民間等の優れた新技術(NETIS登録済み技術を含む)を公募して実現場で活用・評価を行う方式のこと。

■商品ページ:変性エポスプレーNEXT

■商品ページ:アクアシールド

 

露出した鉄筋を除錆・防錆する理由

露出した鉄筋を放置しておくと、空気中の酸素や水分・塩分に触れることで急速に腐食が進行し、断面の減少によってコンクリートの膨張やひび割れを引き起こします

鉄筋の腐食は構造物の耐久性と安全性を著しく損なう恐れがあり、早急に除錆と防錆処理を行って断面減少を食い止めることが大切です。

適切な処置を行うことで、補修コスト低減や構造物の安全性の維持につながります。

 

露出した鉄筋の除錆方法

露出した鉄筋にサビが発生している場合は、まず除錆処理を行う必要があります。

除錆処理の主な方法と特徴、主な用途を以下の表にまとめました。

除錆方法

特徴

主な用途

手工具

ワイヤーブラシなどで手作業でサビをこすり落とす方法。除去できるのは浮きサビ程度で厚サビの除去は難しい。

小規模・応急処置

電動工具

グラインダーなどの電動工具で強固なサビを除去する。効率が良く、地鉄面まで露出が可能。

中規模補修

ブラスト処理

砂やスチール粒などの研磨剤を高圧で吹き付ける方法。サビや異物を完全に除去できるが、大がかりな設備が必要。

本格補修・工場での除錆

化学的処理

薬品や転換剤を使ってサビを化学的に分解・安定化させる方法。

工具が届かない場所・応急処置

 

露出した鉄筋の防錆方法

露出した鉄筋の除錆を行った後は、以下の方法のいずれかで防錆処理を行います。

  • 塗料による被覆防食
  • 化学反応による錆転換
  • サビの内部に入り込んで進行を止める


それぞれの方法を掘り下げて確認していきましょう。

 

塗料による被覆防食

日新インダストリーの『変性エポスプレーNEXT』や『アクアシールド』による防錆方法です。

鉄筋の表面を塗膜で覆うことで空気中の酸素や水分・塩分などの腐食因子との接触を遮断してサビの進行を防ぎます

エポキシ系の塗料は鉄筋との密着性が高く、強固で緻密な塗膜となるのが特徴です。

『変性エポスプレーNEXT』や『アクアシールド』はエポキシ樹脂を防錆に特化させた変性エポキシ樹脂を基材としており、簡易で経済的な方法でありながら強力な防錆性能を発揮します。

 

化学反応による錆転換

鉄筋に発生した赤錆を化学反応によって黒錆へと変化させて、腐食の進行を抑える防錆方法です

錆転換剤を塗布することで、鉄筋のサビと反応して安定した不溶性の皮膜が生成されるため、酸素や水分の侵入を防ぎます。

厚サビの完全除去が難しい現場や応急処置として有効であり、手軽に施工できる点がメリットですが、鉄筋に発生したサビの状態や除錆状況、塗布条件によって耐久性が左右されるのがデメリットです。

 

サビの内部に入り込んで進行を止める

サビの除去が難しい場合は、サビの内部に入り込んで腐食因子と電流を断つことでサビの進行を食い止める方法もあります。

専用の浸透剤を塗ってサビの内部に防錆成分を浸み込ませて、次に絶縁性を持つ塗料によって電気化学的なサビの進行を止めます。

最後に耐候性のある保護層を重ね塗ることで、サビを封じ込める方法です。

強力な防錆方法なので鉄筋の長寿命化を実現しますが、3回以上の重ね塗りを行う必要があり、前述した2つの工法より作業負荷とコストが割高となります

 

露出した鉄筋の除錆・防錆技術の選定ポイント

露出した鉄筋の除錆と防錆は、耐久性と作業性によって選択する技術が変わってきます。

高耐久性が求められる現場であれば、材料コストが高くて作業が長時間になっても、長期的に防錆性能が担保できて安全を確保できる技術を選ぶ方が良いでしょう。

一方で作業時間が限られていて、定期的にメンテナンスを行う現場であれば、塗料混合の手間が無く、エアゾールスプレーなど短時間で作業が完了する技術を選択するべきです。

 

作業性と経済性で選ぶなら『変性エポスプレーNEXT』や『アクアシールド』がおすすめ

露出した鉄筋は放置しておくと構造物の耐久性を脅かす可能性があり、早急に対処する必要があります。

現場での作業性と経済性を優先させたいのであれば、日新インダストリーの『変性エポスプレーNEXT』や『アクアシールド』がおすすめです

どちらもエアゾールスプレーで必要な時にすぐに作業でき、他の技術と比較しても1ヶ所あたりの補修費用が安価で済みます。

 

露出した鉄筋の防錆処理についてお困りの方は、ぜひ日新インダストリーまでお気軽にお問い合わせください。

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